リサーチ

2021.01.08

20代営業職経験者は「オンライン商談」に消極的?

対面とオンラインの“使い分け”が肝心

新型コロナウイルス感染防止を目的としたテレワーク推進を受け、オンライン商談が急速に普及してきている。2020年6月、株式会社学情は20代専門の転職サイト「Re就活」において、『20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査(オンライン商談について)』を行い、120人の20代営業職経験者から有効回答を得た。

コロナ禍で増えたオンライン商談

新型コロナウイルスの感染拡大は、ビジネスのオンライン化を急速に推し進めた。日本のビジネスシーン、特に営業については"対面"を重視する文化が根強かったが、新型コロナウイルスという外的要因によって方向変換を余儀なくされた。


その結果、これまでオンライン商談導入のネックとされていた「相手企業からの理解」も得られやすくなり、対面が敬遠される新型コロナウイルスの影響下で、商談の効率化や移動時間やコストの削減、ペーパーレス化など、オンライン商談のを使ってみて、メリット を実感した人も少なくないようだ。




「表情がわかりにくい」と
20代営業は対面商談を支持

ところが、『20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査』において、「希望する営業スタイル」を聞くと、"対面商談"より"オンライン商談"を希望する人は3割にとどまり、対面商談支持派が圧倒的に多かった。


4_res_165_01.jpg


回答者が対面営業を希望する理由は下図。「表情がわかりにくい」、「コミュニケーションが難しい」など、画面越しのコミュニケーションに対する不安や課題感が上位に挙がっている。


コロナ以前までは、「クライアントが難色を示すためにオンライン商談を進められない」という相手企業側の課題があったが、今回の調査では「お客様から対面のほうが好評だから」という回答は25.3%に留まっている。


新型コロナウィルス感染拡大防止の観点から、感染リスクを回避できるオンライン商談が好意的に受け入れられている一方で、営業職側の躊躇が色濃くあらわれたのは、意外な結果なのではないだろうか。


4_res_165_02.jpg




非接触だけでない
効率化もオンライン商談のメリット

一方で、オンライン商談のメリットも認識されている。コロナ禍の猛暑であったある今年の夏は 、感染症や熱中症のリスク低減の観点から、オンライン商談のメリットは大きいが、それ以上に、「移動時間の削減」、「アポイントの時間を調整しやすい」、「アポイントの件数を増やせる」など、 効率化の観点からもメリットと感じている人が多いようだ。


また、商談が「オンラインでできることがわかった」という回答が4割以上にのぼることも興味深い。新型コロナウイルスの影響下で、初めてオンライン商談を経験したビジネスパーソンが、いかに多かったのか垣間見える。


4_res_165_03.jpg




オンライン商談の難しさは
画面越しでは伝わりづらい表情や会話の間

オンライン商談の普及を後押ししたといわれる新型コロナウイルス。しかし、オンライン商談を経験した人が一気に増えたことで、その難しさを実感した人も一定数いたと考えられる。

コミュニケーションにおいては、相手の表情や会話の間などが意外と重要になる。画面越しでは相手の反応がわかりづらく会話がぎこちなくなる、タイムラグによって会話が途切れるので間が取りにくくなる...といったデメリットもある。

通信環境やシステムの強化によって補われる部分もあるが、対面に慣れたビジネスパーソンにとっては、勝手の違うオンラインに慣れ、オンラインに合った商談テクニックを身につけるなど、多少の時間が必要だろう。


営業経験が浅く、対面ですら自身の営業スタイルが確立していな20代営業にとっては、相手との関係性構築というもっとも難しい部分で不安を感じ、対面を希望していることも推察される。




オンライン商談ならではのスキルを身につける

労働時間の削減や効率化においてオンラインのメリットは大きく、「オンラインで(商談が)できることがわかった」という前向きな回答も多いことから、今後ますますオンライン商談が増えていくことが予測される。

ただ、すべての商談をオンライン化するのではなく、状況に応じて対面とオンラインを上手に使い分けていくことが求められるだろう。


たとえば、ファーストコンタクトや関係性構築のための重要な場面では対面で商談を行い、オンラインで十分に行える段階では積極的にオンラインを活用していくなど。

はからずも、新型コロナウィルスの影響によって商談のオンライン化が進んだが、これからの経済を担う20代が、早い時期にこのオンライン商談を経験した意義は大きい。

今後は対面とオンライン両方双方のメリットを活かしつつ、機材やシステムの操作方法やトラブル発生時の対処法、オンライン向きの資料制作、画面越しでも熱意の伝わるコミュニケーション術など、今はまだ未熟なながらオンラインツールを使いこなしていくことや"、オンライン商談に必要なならではのスキル" を身につけることが求められるだろう。



【出典】株式会社学情 『20代の仕事観・転職意識に関するアンケート調査(オンライン商談について)

作成/MANA-Biz編集部
PAGE TOP