組織の力

2020.09.23

テレワーク時代の仕事の生産性アップには
電子ファイリングの活用を!

お困りごとをスッキリ解決!
電子ファイルの保存テクニック編

テレワーク中は個人作業が多く、離れているからこそデータでのやり取りが増えるため、電子ファイリングに関する悩みもいろいろと出てくるもの。仕事中のストレスをなくし、業務効率や生産性を上げるためにも、テレワークが増えた今だからこそ電子ファイリングのコツをしっかり押さえよう。

電子ファイルの保存テクニック編

テレワークで、部署やグループ内で共有ファイルをやりとりしたり、データを共同編集したりする際、必要なファイルがなかなか見つからないこと、ありませんか? 必要なファイルにたどり着くまでに時間がかかると効率が悪いですし、ストレスが溜まるもの。そこで、スムーズに仕事を進められるよう、テレワーク中に起こりがちな、電子ファイルにまつわるお困りごとにお答えします。
 
 
 
デフォルトフォルダを活用してフォルダ内を整理すると、必要な電子ファイルを見つけやすくなります。
 
とくにルーチンワークの場合、案件の名称が違っても業務内容が同じであったり、毎年同じ業務を行ったりすることが多いもの。あらかじめ共有フォルダの中に、「提案書」「見積書」「契約書」「〇年度計画書」といったフォルダをつくり、その中に電子ファイルを保管すれば、目的のファイルがどこにあるか、すぐにわかります。
 
フォルダは毎回一から作成するのではなく、空の状態のデフォルトフォルダをつくっておき、新たな案件が発生するたびに、それをコピーして使うといいでしょう。
 
1_bus_081_06.png
また、各フォルダの中に「完成版」フォルダと「仕掛中」フォルダをつくり、常に最新のファイルは「完成版」に、修正中のものは「仕掛中」に移動しておくと、最新版をすぐに取り出すことができます。
 
オフィスで仕事をしていれば、ファイルの場所がわからなくても周囲の人にすぐ聞けますが、テレワークの場合、それができません。わざわざ誰かに電話やメールをすると、自分だけでなく、相手の時間も奪うことになります。日頃からデフォルトフォルダを活用し、誰もが一目で電子ファイルの保管場所がわかるよう共有フォルダを整理することで、テレワーク中もスムーズに電子ファイルを活用することができます。
 
さらに、共有フォルダが整理されていれば、部署やグループに新たなメンバーが加わっても、どこに何のファイルがあるのか一目でわかるうえ、フォルダを見るだけで大まかな業務内容を把握することができます。
 
 
 
 
電子ファイルの保管場所が多岐にわたる場合、保管場所の定義を決めることが重要です。部署やグループ内で「どこに何を保管するのか」というルールが決まっていないと、各々が自分のルールで保存することに。その結果、ほかの人がファイルを探すとき、必要な電子ファイルがどこにあるのか絞り込めず、検索の第一段階でつまずいてしまいます。
 
とくに、複数の部署で一つのプロジェクトを進める際には、あらかじめ共有する電子ファイルの保管場所の定義を決めておかないと、部署によってファイルの保存方法が異なり、必要なファイルが探しにくくなります。プロジェクトリーダーを中心に電子ファイルの保管場所の定義を決めたり、データ管理の担当者を決めたりして、メンバー内で電子ファイルの保管のルールを共有しましょう。
 
また、現在はメールやチャットといったコミュニケーションツールも多様になり、そうしたコミュニケーションツールに添付したファイルを、お互いに修正を加えながら更新していく場面も多々あります。
 
ただ、更新を繰り返す間は、サーバーへの保存を忘れがちです。そのまま、うっかり完成版をファイルサーバーに保存するのも忘れてしまう……なんてことも。どのタイミングで、どの場所に、誰が保存するのかといったルールを決めておかないと、後日そのファイルが必要になったとき、過去のメールから添付ファイルを探したり、探せたとしてもどれが完成版かわからない(確信がもてない)、ということになります。
 
加えて、電子ファイルの削除に関するルールも決めておきましょう。文書をつくったら、つくりっぱなし、というケースは意外と多いもの。不要なファイルが多いと、必要なファイルにたどり着くのに時間がかかります。一定の期間を過ぎた電子ファイルは削除する、終了したプロジェクトのフォルダは「完了」フォルダに移動するなど細かくルールを設定して電子ファイルを管理することで、作業効率も上がるはずです。
 
1_org_135_01.jpg
 
 
 
 
電子ファイルを共同編集する場合は、責任者や管理者が曖昧になりがち。その結果、ファイルが整理されることなく放置され、必要なときに取り出せなくなることが、よくあります。これを防ぐには、ファイルを作成する際、責任者や管理者を決めること。そして、そのファイルが重要で、今後も使用する可能性がある場合は、誰もが取り出しやすい場所に保管を、反対にファイルが不要であれば、削除しましょう。
 
以前の記事でもお話したように、電子ファイルが増えることは悪ではなく、どんどん変更・修正・更新してファイルを増やしていくことが、価値を生み出す仕事につながります。そのため、「ファイルが増えて困る」という発想から、「ファイルは増えていくものなので、検索しやすいように管理する」という発想に転換し、管理しやすいルールや仕組みをつくることが大切です。
 
1_org_135_02.jpg
 
 
 
 
フォルダ内に保存するデータの数を決めましょう。一般的に20~30個が適切といわれていますが、20個程度に収めると探しやすくなります。
 
ただ、業務内容によっては、20個に収めるのは難しいかもしれません。その場合は、ファイル名の最初に番号をつけ、「10番代は〇〇関連」「20番代は△△関連」とカテゴリー別にナンバリングしておくと、目的のファイルの位置を予測しやすくなります。また、ナンバリングをする際は、使用頻度や時系列に沿って番号をつけるのも、ひとつの手段です。誰もが見つけやすい基準で、ナンバリングしましょう。
 
 
 
 
何事もルールを決めた後、継続して習慣化することは難しいもの。ルールをつくって終わり、という事態を避けるには、電子ファイリングを維持・管理する担当者を決めるのがおすすめです。担当者が定期的に共有フォルダ内をチェックしたり、新しいスタッフにルールを伝えたりするほか、ファイルが増えるにつれて必要になる新たなルールを設定することで、わかりやすく整理されたフォルダをキープできます。
 
担当者を決めることが難しいようなら、部署やグループ内で定期的に「ルールが守れているか」「使いにくい点はないか」など、電子ファイリングの状況を振り返り、話し合う時間をつくってもいいでしょう。できる範囲で、ルールが維持できる工夫をしてください。
 
こうしたポイントを押さえることで、テレワーク中のストレスが解消されると同時に、作業効率や生産性の向上にもつながります。テレワークが増えた今だからこそ、電子ファイリングのコツを知り、上手に活用しましょう。
 
 

【関連記事】テレワーク時代の仕事の生産性アップには電子ファイリングの活用を!_年60時間も時短できる電子ファイリングの5つのメリットと実践方法

古川 貴美子(Kimiko Furukawa)

コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/ワークスタイルイノベーション部/ワークスタイルコンサルタント
1級ファイリング・デザイナー / 電子ファイリング検定A級 営業企画部門・マーケティング部門を経てワークスタイルコンサルティング部門に所属。 主に、ファイリング(情報の5S)コンサルティング、オフィスの運用改善コンサルティングを 担当し、お客様の働き方改革をサポート。2018年発刊「コクヨ式整理術」一部監修。

文/籔智子
PAGE TOP