組織の力

2020.09.08

企業防災・オフィス防災とは何か?

自助・共助・公助…、企業防災は何助か?

企業防災・オフィス防災
自助・共助・公助...、企業防災は何助か?

企業防災、オフィス防災の難しさはどこにあるのでしょうか。そもそも防災対策は経済活動に対し直接的には寄与をせず、さらには使わない(過去の経験則でおそらく使わないと思われている)ことを前提にその多くが設置、導入されます。

その割には手間やコスト、保管場所までもかかる一方で消火器の設置のように義務ではないことから、任意型の防災対策(備蓄品等)については、自治体でさえその導入や維持には苦慮しています。

つまり企業やオフィスにとっては当然に受け入れ難い異物であり、完全に排除されることはないにせよ、常に最低限度に戻る力がかかる環境にあるのです。

コクヨにて実施した防災担当者に関するアンケート調査によると、「毎年一定の予算がある(29.4%)」「防災の業務経験が5年未満である(81.0%)」「防災業務は兼務である(99.4%)」となっており、担当者自身も厳しい環境の中で業務にあたっていることがわかります。

コメントの中には「5年に1回買い替えを行う業務をコスト削減、平準化が求められるバック部門で行っているため、担当した社員の人事考課か下がることもあった」などというものまでありました。

もうひとつ企業防災を難しいものにしている理由として位置づけがあります。自分自身が行う防災は自助、地域の中での助け合いなどは共助、自治体や消防、讐察、自衛隊等によって行われる防災は公助とされています。

また阪神・淡路大震災において多くの生命が共助により救われたことや、公助には物理的にも限界があることが知られるようになり、平成30年の防災白書によれば、公助依存ではなく、自助や共助を重視すべきと考えている人の割合は非常に高くなっています(全体の64.3%)。

しかし、その中に企業防災は明記されていません。では企業防災とは「何助」なのでしょうか?


酒井 希望(Sakai Nozomu)

コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/防災ソリュマーケG東京。2007年より防災事業に参画し、以来企業防災プランナーとして約3,000名の防災担当者との対話を重ねその解決策を見いたしてきた。ビル、商業施設のコンサルタントとしても活躍。

オフィスのチカラ

この記事は、コクヨ株式会社が発行する冊子『オフィスのチカラ』に掲載されたものです。冊子『オフィスのチカラ』をご希望の方は、こちらのフォームの「カタログのご請求フォーム」の「家具単品カタログ」の枠に『オフィスのチカラ』最新号希望とご記入の上、ご送信ください。

オフィスのチカラ vol.17より転載