リサーチ

2020.08.18

新型コロナウイルスがフリーランスに及ぼした影響の実態

85%が仕事減少。フリーランス個人や社会がとるべき対策は?

新型コロナウイルス感染症が多くのフリーランス人材に打撃を与えている。INTLOOP株式会社は2020年3月31日~4月3日、オンラインで『フリーランス人材への新型コロナウイルス感染症の影響アンケート』を行い、新型コロナ禍におけるフリーランスの実態を明らかにした。

近年、終身雇用時代の幕切れによって、「企業に所属すること」の強みは薄れ、働き方が多様化する傾向にある。転職が一般化し、独立・起業に対する心理的ハードルも下がり、「フリーランス」という働き方にも注目が集まっていた。
 
しかし、新型コロナウイルスによってフリーランスの弱点が浮き彫りになったことは、誰もが知るところだ。企業に所属していないために、フリーランスには「大幅な収入減」や「無収入」という事態が、自粛ムードとほぼ同時に直撃してしまった。「企業だけでなく、フリーランスにも補償を!」という切実な訴えを受けて政府も動いたが、一連の報道を見て、フリーランスという働き方に恐怖を抱いた人も少なくないだろう。
 
『フリーランス人材への新型コロナウイルス感染症の影響アンケート』では、77%が新型コロナウイルスの影響が「ある」と回答している。受けた影響の内容として一番多いのは「仕事を行う環境が変わった(リモートワークなどの実施)」、次に「開始時期、契約期間、業務内容などが変更になった」という回答が多く、「決定していた仕事が無くなった」という回答も12%あった。
気になる仕事量については、85%が「減少している」、19%は「まったく仕事がない」と回答した。
 
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収入が「減少した」と答えた人は75%。「まったく収入がない」という回答も16%あり、新型コロナウイルスの影響による自粛や社会全体の経済状況が、フリーランスに甚大な影響を及ぼしていることがわかる。
 
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一方、「仕事量が増えた」という回答が15%、「収入が増えた」という回答は25%に達していることにも注目したい。
 
仕事量や収入が増えたフリーランスに業種を聞いたところ、人手不足といわれている「ソフトウェア・通信業界」の仕事に携わる人が46.9%を占めていた。この業界は、リモートワークに移行しやすい、成長企業が多い、新型コロナウイルスによる影響を直接受けにくい…などの背景があると考えられる。
 
仕事や収入が増えた人にその要因を聞くと、下図の内容が挙げられた。業種等による恩恵だけではなく、フリーランスとして生き残るための努力や工夫が功を奏している印象だ。元々持っているスキルの専門性を高めるだけではなく、スキルの幅を広げ、受注できる案件を増やすことも重要といえるだろう。
 
この苦境を乗り越えるために、企業もさまざまな努力をしているが、フリーランスは「自身=企業」であり、自己裁量で“企業努力”をする必要がある。
 
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フリーランスは企業による雇用に守られていないので、世の中の変化による影響を受けやすい。この事実は、此度の新型コロナウイルスによって無視できなくなった、フリーランスのデメリットだ。しかし、自己の裁量で有事への備えや迅速な対応が可能であることは、企業所属のビジネスパーソンにはない、フリーランスの強みともいえる。
 
もちろん業種・職種によって事情は異なるが、フリーランスという立場だからこそ、「迅速に何かしらの手を打てる」という側面もあるので、弱点を悲観するだけでなく、ポジティブでありたいものだ。それが、フリーランスとしての成長・躍進にもつながるのではないだろうか。この機会に、フリーランスに案件を紹介する民間サービス等を積極的に活用したり、営業活動や人脈作り、PR等に注力したりすることも、今後の可能性を広げる一手となるだろう。
 
 
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作成/MANA-Biz編集部
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