組織の力

2020.06.26

テレワーク時代の仕事の生産性アップには
電子ファイリングの活用を!

年60時間も時短できる
電子ファイリングの5つのメリットと実践方法

新規作成や修正によって日々増えていく電子ファイル。COVID-19感染拡大に伴い在宅勤務が急増する今、業務効率や生産性を上げるためだけではなく、不測の事態に備えることの重要性を感じている方も多いと思います。

テレワークが常態化することも予想されるこれからに備えて、テレワークでも資料のやり取りを円滑に行ったり、互いの情報をしっかりとシェアできるよう、電子ファイリングの活用法をあらためて身につけましょう。

③フォルダ体系を見直す

フォルダ体系の上位階層にデータとフォルダが混在していると、必要なものが見つけにくくなります。まずは今あるフォルダ体系を見直し、必要に応じてつくり変えましょう。

フォルダ内のデータが多すぎて整理しきれない場合は、一から新しくフォルダ体系をつくり、必要なデータのみを引っ越す「新築パターン」を。ある程度使いやすい体系ができあがっている場合は、一部を改善する「リフォームパターン」を採用してください。

また、毎回、同様の業務を行う場合はデフォルトフォルダを作成し、業務が発生するたびにコピーして使うのがオススメ。さらに、最新版のデータを見つけやすくするには、「完成版」フォルダと「仕掛中」フォルダをつくり、最新版は「完成版」フォルダへ、修正したものは「仕掛中」フォルダへ移動させるといいでしょう。

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電子ファイリングの
困りごとをスッキリ解決!

ファイル名やフォルダ名のルールを決めてフォルダを体系的に整理しても、「ルール通りにいかない」「使い勝手が悪くなった」など、電子ファイリングにはさまざまな困りごとが発生することがあります。小さなことから大きなことまで、日々仕事をするうえでプチストレスになる電子ファイリングのよくある困りごと(コクヨ調べ)の中から、今回は「ファイル名のつけ方」についてスッキリ解決していきます。



A:可能であればプロジェクトの開始時に両社でファイル名のつけ方のルールを決めるのが理想です。ただ、ルールについて話しにくかったり、それによってお互いの業務が滞るようなら、無理にルールを決めなくてOKです。

自分がデータを作成して送ることが多い場合は、自社ルールに即したファイル名をつけ、以降のファイル名のつけ方を先導するのも一つの手段です。

一方、他社が発信したデータのファイル名の変更はオススメしません。両社でファイル名が異なってしまうと、後で情報が食い違ったり、どのデータの話をしているかわからず、会話がかみ合わなくなることも...。

他社が発信したデータはファイル名を変更せず、自分が作成したデータとは別に「受領データ」というフォルダをつくって保存しておくと検索しやすくなります。



A:前述したように、ファイルが増えることは悪ではありません。どんどん変更・修正・更新してファイルを増やしていくことが、価値を生み出す仕事につながります。

「ファイルが増えて困る」という発想から、「ファイルは増えて当然なので、検索しやすいように管理する」という発想に転換し、ファイル名のつけ方を工夫することでデータを管理しやすくし、さらに柔軟に活用していくために探し方のスキルを上げて素早く見つけられるようにしましょう。

例えば、議事録のように日付違いで増えていくものは「日付_議事録_〇〇案件ブレスト」のように中身を示すキーワードをファイル名に入れたり、提案資料は「日付_△△㈱様提案資料_見積更新」と簡単な変更内容を追記したりすると、ファイルを開かなくても中身を予測できます。また、一日に何度もファイルを更新する場合は、先頭に日付を、末尾にリビジョン番号をつけて管理しましょう。

いずれにしてもタイトルのつけ方をルール化し、それに則したファイル名をつけることが重要です。そのほか、変更回数が多い場合は、いつ・何をしたのかエクセルなどに簡単に入力し、自分にも相手にもわかるようリスト化するのもいいでしょう。

また、探し方のテクニックも一つではなくいくつか覚えておくと便利です。例えば、ファイルの中身の「単語で検索」する、フォルダ内を「更新日時」でソートする、各アプリの「最近使用したファイル」から探すなどです。多様な方法を組み合わせていくことを意識しましょう。



A:ファイル名のつけ方をルール化するのは、時短や業務の効率化が目的。時間をかけて、ほとんど使わないデータをリネームすることは効率が悪く、優先順位が高い作業ではありません。過去データは一つのフォルダにまとめておけばOK。効率化を図り、生産性を上げるには、"やらないこと"を決める勇気も必要です。



A:膨大なデータをリネームすることは、非効率です。画像データは、撮影日と撮影場所を入れたフォルダにまとめておけば簡単に検索できます。非効率な作業は行わないのが基本です。



A:ファイル名は多少長くても、中身を特定できるキーワードをつけることをオススメします。そうすることで、末尾の項番が見えなくても中身を予測できます。また、ファイル名の頭に作成日を付けておけば、ソートをかけることで日付順に並び変えることができるので見つけやすくなります。

もちろんファイル名は長ければいいとうわけではありません。ただ、短くしすぎることで、作成した本人すら中身がわからなくなり、ダブルクリックして開かないと探せない、という状では本末転倒です。

また、PowerPointやWordであれば、フォーマット(台紙)範囲外のスペースに、オブジェクトやテキストボックスを挿入し、メモや気づき、to doリストなどを記入しておくと検索したときに見つけやすくなります。しかも、プリントアウトしても印刷されないのでオススメです。
1_bus_081_01.jpgのサムネイル画像 こうしたルールやポイントを押さえつつ電子ファイリングを行うことは、在宅勤務が増え、電子データだけで仕事をする割合が多い今こそ必要不可欠です。ファイルが増えることを恐れず、むしろ積極的に更新して電子ファイリングを工夫することで、個人やチームのナレッジが蓄積されると同時に、さらなる効率化を実現できます。その結果、創造的で価値ある仕事を生み出すことができるのです。



〈関連記事〉お困りごとをスッキリ解決! 電子ファイルの保存テクニック編



古川 貴美子(Kimiko Furukawa)

コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/ワークスタイルイノベーション部/ワークスタイルコンサルタント
1級ファイリング・デザイナー / 電子ファイリング検定A級 営業企画部門・マーケティング部門を経てワークスタイルコンサルティング部門に所属。 主に、ファイリング(情報の5S)コンサルティング、オフィスの運用改善コンサルティングを 担当し、お客様の働き方改革をサポート。2018年発刊「コクヨ式整理術」一部監修。

曽根原 士郎(Sonehara Shiro)

コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/ワークスタイルイノベーション部/ワークスタイルコンサルタント
1989年の入社後すぐに新規事業(OA・ICT)営業・企画の部署に配属。2001年より研究開発部で、新規事業・新領域商材担当。結果、6本上市。2014年より企画部門で新たなコラボレーションクラウドサービスの開発・立上げに従事。2016年からはコンサルティング部門で「働き方改革」コンサルと同時に新規ITサービス開発に携わる。2017年より同部隊にて、さらに新たな「働き方改革」ITサービスを立ち上げ中。

工藤 沙希(Kudo Saki)

コクヨ株式会社 ファニチャー事業本部/ワークスタイルイノベーション部/ワークスタイルコンサルタント
電機メーカー、アパレル企業、ITスタートアップでのプロダクトデザイン・サービスデザイン部門を経て、2018年にコクヨに入社。働き方のコンサルティング業務のほか、資料作成における社内環境の統括推進活動を主導。

文/籔智子