仕事のプロ

2020.04.08

『企業内フューチャーセンター』

社外の知恵を企業に取り込め!未来を見据え、アイデアを出す場

会議室やミーティングコーナー以外に、リラックスした雰囲気で打ち合わせができるカフェスペースや、壁全面をホワイトボードにしたコラボレーションルームをオフィス内に持つ企業も増えていると思いますが、最近では「フューチャーセンター」と呼ばれる取り組みがあります。
 
企業内フューチャーセンターとは自社の商品・サービスの未来を描くためにユーザー(消費者)やパートナー企業に参加してもらい、複合的な視点で対話するための空間です。例えば不動産会社が「20年後の未来の街の様子はどうなる? 」といったテーマを考えたりします。街というキーワードを軸に市役所の人、鉄道会社の人、地元の住民など様々な人に集まってもらい、街の未来像について「そんなことができたらいいね! 」[あったらいいね! ]と、ワークショップ形式でアイデアを出し合います。
 
もちろん、初めて社内に来ていただく方々と対話するわけですから、積極的な意見交換をしやすくするためにその場の雰囲気やしつらえは配慮しなければなりません。普通の地味な会議室では良い考えも生まれにくいですよね。これまでの機能や効率を重視した空間ではなく、落ち着いて話せたり、楽しい気分にさせてくれるスペースである必要があります。
 
普通のマンネリ感のある社内会議とは違い多様な価値観がぶつかることで思わぬヒントが得られるのがこの空間のメリットです。
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金森 裕樹(Kanamori Yuki)


働き方と学び方を研究するコクヨの研究機関「ワークスタイル研究所」研究員。ワークスタイル情報メディア「ワークサイト」副編集長として雑誌・webで情報発信している。

オフィスのチカラ vol.1より転載