組織の力

2020.02.07

オフィスと健康3つの視点

「健康経営」という言葉をよく耳にするようになりました。以前はオフィスで健康というとビル管理法や社員の福利厚生という観点で捉えられることが多かったのですが、医療費の増大や離職率の上昇、心身の不調による生産性の低下、更にいわゆるブラック企業といった企業イメージの損失など、社員の健康の確保は企業のリスク管理として重要視されるようになっています。帝国データバンクの調査によると、約3割の企業は「健康経営」の視点を持って従業員の健康管理に取り組んでいるということです。残業の削減や検診など様々な取り組みがありますが、オフィスでは具体的にどんな健康対策ができるでしょうか? 3つの視点から考えてみましょう。

オフィスワークによる
負荷を軽くする

肩こりや腰痛、眼精疲労は長時間のPC作業が多いオフィスワーカーの職業病ともいえる不調です。細かい調整機能があるオフィスチェアーを採用している会社は多いと思いますが、社員に正しい姿勢や調整の仕方を教育することではじめて本来の効果が発揮できます。またノートパソコンは持ち運びしやすい一方で長時間使用するには姿勢に負担が掛かることから、席に外付けモニターとキーボードを用意する会社もあります。
 
「暑い」「寒い」といった空調の温度設定の攻防が繰り広げられることはよくあることでしょう。また最近では体臭や香水、芳香柔軟剤など香りによる「スメルハラスメント」が問題になることもあります。空調で何とかするのもひとつの方法ですが、その状況から逃げられないこともストレスを大きくする原因です。例えばフリーアドレスを採用したり、自席以外に仕事できる場所を設けるなど、多様な環境や場所が自律的に選べるようにすることも社員のストレス軽減につながるのではないでしようか
 
 
 

オフィスでの行動を
健康的なことに置き換える

エレベーターの代わりに階段を使う、プリンタを1ヶ所に集約して設置しわざと歩かせるなど日常的な動きをより健康的なものに置き換えることは、日々の積み重ねを考えると効果的です。近くの席の人にもメールで済ますのはコミュニケーションだけでなく健康面からも危険な習慣といえます。
 
また個人ワークを座ってすることが多いなら、打ち合わせを立って行ったり、考える仕事をソファでくつろぎながらするなど、ひとつの姿勢が続かないようにすることを試してみるものよいでしょう。
 
最近、自転車通勤をする人が増えています。健康促進の視点からはよいことですが、会社として認める場合には通勤経路での事故や通勤費の扱い、駐輪所の確保などルールを整備して取り入れたいものですね。
 
 
 

健康に良い行動を加える

身体を動かすという点ではオフィスで体操を取り入れる方法もあります。社員の一体感を高めるようなオリジナルの体操を作ったり、プロの指導員を入れている会社もあります。ジムやストレッチマシンなどの設置も望ましいのですが、運用ルールを考えたり気軽に使える雰囲気にしておかないと使われなくなる恐れがあります。
 
食事から健康を考えると、社員食堂でできることもたくさんあるでしょう。カロリー表示や健康的なメニューの提供、なかには摂取カロリーと健康診断結果をwebで提供する会社もあります。社員食堂がなくても健康的な宅配ランチを採用する、置き惣菜や置き野菜など健康を意識した食材を提供するといった方法であれば限られたスペースでも対応できます。
 
健康への対応は会社も社員もハッピーになれる施策ですが、費用対効果が見えにくい、社員自体の関心が低いなど導入への障害はあるかと思います。しかし、今後人材確保がより難しくなるときに、今いる社員が健康でなければ新しい社員の獲得も難しくなるでしょう。
簡単なことからでも始めてみることをおすすめします。

 

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オフィスのチカラ

この記事は、コクヨ株式会社が発行する冊子『オフィスのチカラ』に掲載されたものです。冊子『オフィスのチカラ』をご希望の方は、こちらのフォームの「カタログのご請求フォーム」の「家具単品カタログ」の枠に『オフィスのチカラ』最新号希望とご記入の上、ご送信ください。

オフィスのチカラ vol.7より転載
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