リサーチ

2019.11.01

上司を尊敬できないビジネスパーソンは約70%

どんな上司なら尊敬される?上司・部下の関係の改善策は?

ビジネスパーソンが転職を希望する理由の一つとして挙げられることも多い「上司との関係」。2019年1月に総合転職エージェントの株式会社ワークポートが、全国の転職希望者とSNS利用者255人を対象として、『上司との関係についてのアンケート調査』を実施している。部下の本音に迫りながら、尊敬される上司像や、上司・部下の関係改善策を探ってみる。

職場で上司との関係に不満を持つビジネスパーソンは多い。株式会社ワークポートが行った『上司との関係についてのアンケート調査』では、「現在の上司は尊敬できる人か」という質問に対して、69.8%が「いいえ」と回答している。“尊敬できないと思ったエピソード”としては、「部下の意見を聞かない」、「自分の保身しか考えない」、「気分によって態度がコロコロ変わる」、「感情的」といった意見が多く挙げられており、上司の仕事ぶり以前に、人間性に対して不信感を抱いているケースが多い。
 
現在の上司を尊敬できると回答した人から挙げられた“尊敬できると思ったエピソード”には、「傾聴・共感の姿勢で話を聞き、的確で具体的なアドバイスをしてくれる」、「自分のミスを感情的にならず冷静に注意し成長を促してくれた」といった例がある。部下の意見に耳を傾けながら、仕事の面でもしっかりとリードし成長をサポートしてくれる上司が、部下から厚い信頼を得ているようだ。頼もしさや部下に対する心配りが、「尊敬できる上司」に求められている要素であることがわかる。
 
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「上司に対する不満が原因で転職を考えたことがあるか」という質問に対しては、75.3%もの人が「はい」と回答している。これは、言い換えると「尊敬できない上司の下では働きたくない」という意思の表れであり、仕事をするうえで上司との関係性が重要視されていることが伺える。
 
部下にとって上司は、自分を指導・評価する存在でもあるが、困ったときに相談できる相手でもある。仕事をしていると、壁にぶち当たることや、大きな失敗をしてしまうこともある。そんなときに、最も身近な相談相手であるはずの上司が聞く耳を持たなかったり、自己の保身だけを考えていたりすると、部下の精神は疲弊していく。その結果として、「上司との関係がうまくいかないから転職したい」という思いを抱かせることになるのではないだろうか。
 
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この調査で興味深いのは、「上司の立場だったら、自分は優秀な部下だと思うか」という質問に対して、「いいえ」と答えた人が65.1%にのぼることだ。その理由は、仕事における自身の実力不足と、上司に対する態度が好ましくないという自覚の二極に分かれていた。
 
上司の目線から見ると、仕事で十分な成果をあげていないのに不平不満ばかり言っているような部下は鼻持ちならないであろうし、素直ではない部下の態度に「扱いにくい」と感じることもあるだろう。ただ、部下のほうもまた、自身の実力や態度の問題について、無自覚というわけでもないようだ。
 
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昨今は、「上司に萎縮する部下」という構図だけではなく、上司のほうが部下とのコミュニケーションに悩んでいるという話もよく耳にする。近年は上司との関係がうまくいかないと早い段階で転職を選ぶ若者も多く、貴重な人材を手放さないために上司からの歩み寄りを求める風潮もある。
 
調査の結果からは、尊敬される上司とは「部下の話を聞いて意思疎通ができる上司」であることや、部下もまた自身の実力や態度に対して無自覚ではないということがわかった。部下はただ上司に反発したい、好き勝手に振る舞いたいのではなく、「できることなら、上司とコミュニケーションを取って良好な関係を築いていきたい」という意思が読み取れる。
 
人間同士の相性もあるため、上司と部下が良好な関係を築くのは容易ではないが、人は尊敬・信頼できる相手に対してこそ、心を開き、自身の力を注ぎたいと思うものだ。上司と部下も、まずは人対人としての信頼関係を築くことが重要なのではないだろうか。積極的にコミュニケーションを図ることで部下の信頼を得ることができたら、想像以上のレスポンスが期待できるかもしれない。上司と部下の双方がお互いを尊重し、歩み寄っていける関係性こそが理想的といえるだろう。
 
 
 
 
作成/MANA-Biz編集部
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