リサーチ

2018.10.19

気づいているけど言い出せない? オフィスのスメハラ問題

気になるニオイ、職場環境への影響は?

体臭・口臭・香水などニオイを原因として周囲に不快感を与える「スメルハラスメント」。本人には指摘しづらい問題なだけに解決が難しいともいわれている。職場環境への意識が高まる中、どのような対策ができるだろうか。

男のにおい総研(株式会社マンダム)の調査によると、スメハラの認知度はこの3年で拡大したという結果が出ており、ビジネスパーソンの職場のニオイ問題への関心の高さがうかがわれる。
 
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実際、ニオイが気になり仕事に集中できないという人も多く、仕事に支障をきたしている実態が浮かび上がった。特に気になるのは「他人のニオイ」。それはつまり、自分では気づけない問題だということを示しているのかもしれない。
 
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問題意識があるにも関わらず、職場として対策を講じているという回答は10%程度にとどまり、抜本的なニオイ対策は進んでいないことが読み取れる。スメハラのニオイの発生元は職場で働く仲間である。指摘することで個人を傷つけてしまう可能性もあるなど、配慮が必要な問題というのも対策が進まない一因かもしれない。
 
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社員のモチベーションにも影響しがちなスメハラ問題。個人間での解決が難しい問題なだけに、まだまだ組織としての取り組みの余地があると思われる。企業側がデオドラントケアの講習会を開くなど、社員の意識改革をしていくことも方策の一つだが、近年では集中力アップやリラックス効果をもたらすアロマ空間の提供もビジネスとして浸透していることにも注目したい。「防臭」「消臭」などネガティブな情報提供だけでなく、香りを楽しむ習慣を職場に浸透させれば社員のニオイに対する意識が高まり、結果としてスメハラの抑止効果につながることも期待できるのではないだろうか。
 
 
(出典)男のにおい総研「気になる職場のニオイと対策実態」を元に作成

 

作成/MANA-Biz編集部