仕事の効率化

2018.05.23

割り込み仕事は厳選・凝縮して取り組む

仕事の効率化8:頼まれ仕事の受け方に自分ルールをもつ

1日のToDoリストと
割り込み仕事は分けて考える

頼まれた仕事を3つのポイントから確認し、引き受けることに決めたら、その仕事を自分のスケジュールに組み込みます。その際にはまず、タスクを細かく分解することから始めましょう。
例えば「報告書の作成」を引き受けるなら、「関係者へのヒアリング」や「書式の決定」、「文章作成」などの細かい要素に分解するわけです。分解の仕方は、連載第3回の「仕事は細かく分けて取り組む」を参考にしてください。

分解が終わったら、それぞれの要素を1日ごとのスケジュールに組み込んでいきます。このとき気をつけたいのは、自分の仕事を列記したToDoリストの中に割り込み仕事を紛れ込ませないことです。自分の仕事と割り込み仕事が混在していると、自分の中で優先順位があいまいになりやすいからです。初めから列記するのではなく、まずは図のように併記してから、1日のスケジュールのどこに割り込み仕事を滑り込ませるかを判断しましょう。スマホのアプリを使ってToDoリストをつくっている人も、文字色を変えるなど工夫して、割り込み仕事を区別してください。

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自分の思いつき仕事も
3つのポイントからセルフチェックを

最後に、割り込み仕事の定義について補足説明をしておきます。今回は「割り込み仕事=急に頼まれた仕事」という観点で説明してきましたが、実は必ずしもそれだけではありません。仕事を進める中で「この作業をやっておいた方がいいかもしれない」と考えたことも、割り込み仕事の一環だと私は考えます。
自分の思いつきはすぐ実行したくなりますが、この場合も他人からの頼まれ事と同じように、3つのポイントから仕事の内容を確認してみましょう。立ち止まってセルフチェックすることで、「この思いつき仕事を本当に今、自分がやることにメリットがあるか」を冷静に判断でき、効率的な仕事が実現します。

鈴木 進介 (Suzuki Shinsuke)

経営コンサルタント。独自の思考整理術を構築し、「思考の整理家」として、現在では一部上場企業からベンチャー企業までコンサルティング実績は100社以上。講演会や人材教育の分野でも活躍する。『1分で仕事を片づける技術』『1分で頭の中を片づける技術』(共にあさ出版)など著書多数。

イラスト/海老佐和子