PDCA

2017.08.18

PDCAサイクルとは?

PDCA3:仕事におけるPDCAサイクルの意味




Check=確認するためには

では、確認段階では何をすればいいにでしょう。実は、確認段階でするべきことは、シンプルです。

・計画通り進んでいるか(進捗度合い)
・進んでいない点は何か(計画未達の把握)
この2点を明確にすることです。

特に難しいことはないはずですが、「チェックが苦手」という方も多いと思います。

それには、いくつかの原因があるようです。
・計画段階でやるべき事にモレがある
・数値などで測れるようになっていない
・チェックすること自体を忘れてしまう、後回しにしてしまう

そこで、計画を作る段階で、後々チェックできるよう、次のことを確認しましょう。
・漏れ無くやるべきことがあがっているか
・計画が数値目標など、明確なものになっているか
・チェックすることをスケジュールやToDoに入れる
こうして、チェックする指標を明確にしたうえで、チェックすることを計画に組み込んでしまえばいいのです。


Action=改善するためには

そして、最後に改善ですが、具体的には何をするのでしょうか。

計画通りに出来なかった原因をつかみ、対策を考えていくことが改善です。
・確認段階で計画未達が見つかったら、その原因を探る
・原因に対する解決策をいくつか考える

例えば、問題と原因を探ってみたらこのような事はよくあるはずです。
・スケジュールの組み方が甘かった。締め切りから逆算して考え、もっと早く取り掛かるべきだった。
・優先順位は付けたが、日々の仕事を優先してしまい、計画通りに取り組めなかった。
・進捗度合いなどを確認するのを忘れてしまい、計画全体のチェックができなかった。

そして、これらの原因から対策を考えていくのですが、大事なことはしっかりと原因を追求することです。「出来なかったから、次からは出来るように頑張る」では、原因も不明確なままで、対策を取ったとはいえません。

・スケジュールの組み方が甘かったのは、どうしてなのか?
・優先順位を付けていたのに、日々の仕事を優先してしまったのはなぜか?
・進捗度合いを確認しなかったのは、なぜか?
これら「真の原因」を把握してこそ、対策が出来てきます。

・タスク分解をしっかり行い、担当者を明確にしたスケジュールを組む
・優先順位を付けた仕事は、やり忘れないように「ToDoリスト」を作る
・毎週1回、退社前にかならず、進捗度合いをチェックする時間を作る
このように、原因をつかんで対策を考えるのです。

常に自分がどの段階にいるのかを意識し、Plan、Do、Check、 Actionそれぞれのポイントを確認しながら仕事を進めてみてください。

原 佳弘(Hara Yoshihiro)

Brew(株)代表取締役。人材育成プロデューサー/マーケティングコンサルタント、中小企業診断士、中小企業基盤整備機構認定 人材支援アドバイザー。1973年生まれ。横浜市立大学卒業。(旧)建設省所管の市場調査機関にて経営企画を担当後、法人向け研修・コンサルティングを行う会社へ。階層別研修から営業やマーケティングなど専門領域の研修やコンサルティングの設計を10年以上行う。2014年、Brew(株)設立。専門分野を持った300人以上の講師コンサルタントとパートナーを組み、企業課題に応じたマーケティングコンサルティングや人材育成を企画提供している。著書に「研修・セミナー講師が企業・研修会社から選ばれる力(同文館出版)」がある。

イラスト/ちぎらはるな