タイムマネジメント

2017.02.03

コミュニケーションの効率化は業務の非効率化を招く!?

タイムマネジメント7:コミュニケーションの質を上げる

断るときには提案を心がけ
大切な人との時間はロックする

一方、集中して成果を出すためには、時には依頼を断ることも必要です。そんなときには「アサーティブコミュニケーション」を心がけましょう。
アサーティブコミュニケーションとは、相手も自分も大切にするコミュニケーションのことです。
例えば、上司から仕事(案件A)を依頼されたけれども、別の仕事(案件B)があるのでその日はできない...というときは、「今日は難しいので、明日でもいいですか?」など、代替案を示しましょう。
また、優先順位や目的を考えて、「いまBをやっているのですが、Aを優先させたほうがいいですか?」と上司に判断を仰いでもいいでしょう。提案することでお互いにとってベストな着地点見いだすことができ、双方とも不快な思いをすることなく良好な関係性を保つことができます。

また、大切な人との時間はロックして確保しましょう。
例えばリーダーにとっては、部下とのコミュニケーションは大切な時間です。部下が話しかけやすいよう、相談OKの時間帯(相談タイム)をチームに知らせておくといいでしょう。おすすめは、午前中を相談タイムに設定すること。そうすることで部下の仕事が午後にはかどりやすくなります。

ワークだけでなくライフの面でも、大切な人との時間はしっかりと持ちましょう。
家族との会話も、例えばパートナーとは家事をしながら、子どもとはお風呂に入りながら...というように、習慣化して「この時間は◯◯に向き合う時間」とロックしておくといいでしょう。家族との関係性の悪化は、結果として仕事の生産性の低下を招きかねません。時間の価値を高めることは、人生の価値を高めることにもつながるのです。

小倉 環(Ogura Tamaki)

大手流通会社にて広報を経験後、人事・採用メディアのコンサルティングおよび転職支援に従事したのちに株式会社ハーモニーワークスを設立。専門はワークライフバランスと若年者および女性のキャリア支援。ワークライフバランスの知識を活かし、「ワークライフシナジー」につながる個人・組織の生産性アップと働き方を見直す時間の使い方を企業向け研修で提唱し、好評を得ている。

イラスト/吉泉ゆう子