タイムマネジメント

2017.02.03

コミュニケーションの効率化は業務の非効率化を招く!?

タイムマネジメント7:コミュニケーションの質を上げる

「アポは先手」で!
仮説を用意したうえで話す

時間的な効率を追求するあまり、周囲への気づかいやコミュニケーションまで効率化してしまっていませんか?
タイムマネジメントにおいて忘れてはならないのが、「時間は効率化しても、人との関係性は効率化しない」ということです。商談や交渉、上司や同僚への報告・連絡・相談など、ビジネスにおいては「人を動かす」でコミュニケーションが重要ということはおわかりだと思います。
相手に動いてもらうためには、まずはその人から信頼を得ねばなりません。実は信頼関係には残高があります。残高として減ったり、増えたりするので日々の細やかな気づかいやコミュニケーションで残高を増やしておく必要があります。

だからといって、コミュニケーションに長い時間をかければいいというわけではありません。限られた時間のなかで質の高いコミュニケーションをとるために、重要人物や相手が多忙であるほど「アポは先手」で打ちましょう。
例えば、関係部署の重要人物への相談や依頼、決済案件などの「他者を動かす重要案件」については、早めに相手の時間を確保することで結果が違ってきます。このスピード感が、信頼と成果を上げることにもつながります。相手が忙しそうだと、時間を割くことをお願いしにくいかもしれませんが、そうしているうちに相手の予定はどんどん埋まってしまいます。まさに、先手必勝なのです。

そして、相談や依頼をする際は、「私は〜と思うのですが、◯◯さんはどう思われますか」など、予め仮説やこちらの希望を伝えたうえで臨むと話が早く進みます。
また日程調整などの場合は、「こちらとしてはAかBがいいと思うのですが、いかがでしょうか」と先に候補を絞って提示することで、相手も意思決定のスピードが早くなります。



小倉 環(Ogura Tamaki)

大手流通会社にて広報を経験後、人事・採用メディアのコンサルティングおよび転職支援に従事したのちに株式会社ハーモニーワークスを設立。専門はワークライフバランスと若年者および女性のキャリア支援。ワークライフバランスの知識を活かし、「ワークライフシナジー」につながる個人・組織の生産性アップと働き方を見直す時間の使い方を企業向け研修で提唱し、好評を得ている。

イラスト/吉泉ゆう子