仕事のプロ

2016.10.14

結果を出すビジネスマンの特徴とは?<前編>

プルデンシャル生命保険が求める「チャンスを掴む」人材

プルデンシャル生命保険株式会社は10月14日に「チャンスを掴む女性の10の法則」という書籍を出した。この「10の法則」には、同社のライフプランナー(いわゆる営業マン)たちが完全歩合制という厳しい環境の下で培ってきた成功のノウハウが詰まっているという。ビジネス環境が刻々と変化する現代において、成果を上げるための行動やマインドセットとはどのようなものなのか。同社の千代田第六支社で支社長を務める長谷川尚子氏と、シニア・コンサルティング・ライフプランナーとして活躍する江森陽子氏にお話を伺った。

成果を上げている社員の共通点を
「10の法則」として体系化

「チャンスを掴む女性の10の法則」をまとめるにあたって陣頭指揮をとったのは、当時本社でダイバーシティ積極推進担当という立場であった長谷川さん。彼女の役割は、入社した女性ライフプランナーたちが活躍し、真の意味で男女関係なくプロとして働ける環境を整えることだった。
そこで、はじめに取り組んだことが、多様なバックグラウンドをもった、活躍している女性に共通することは何か? ということを明確化すること。社内で好業績をあげているライフプランナーの行動特性や思考の特徴をピックアップし、「チャンスを掴む女性の10の法則」として体系化した。
「2015年度はこの「10の法則」をベースにがんばりたいと思っている社外の女性向けにセミナーを開催し、草の根的に身の回りの女性たちにその内容を伝えていきました。セミナー参加者の方々が本当に喜んで、明るく前向きになっている姿を見て、より多くの方にこの法則をお伝えしたいと書籍化することとなったのです。『チャンスを掴む女性の......』とタイトルを付けてはいますが、結果を出している社員に目を向けると、男女や職種問わず共通点が多く見受けられました。その意味で、多様なビジネスの現場で通用する成功の法則を提示できたと自負しています」(長谷川氏)
ただし、「10の法則」の原型となるノウハウは、以前から社員の間である程度は共有されていた。その理由について、江森さんは次のように説明する。
「弊社のライフプランナーは、原則として固定給がなく、フルコミッション制(完全歩合制)です。つまり、会社員といえども結果を出していかなければ収入がなくなってしまうわけです。そうなると、『全員がライバル』といったドライな社風を想像する人が多いのかもしれません。ところが実際には、成功のノウハウを社内で共有しようとする、学び合いの風土が弊社にはあります。厳しい環境のもとで働いている仲間だからこそ、共闘の意識が芽生えるのではないでしょうか」
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そのため同社では、日々の会話のなかで成功のノウハウを共有するほか、支社を超えての勉強会もひんぱんに行われている。そのなかで社員たちの間に、仕事で成果を上げる人に共通するスキルやマインドが少しずつ浸透してきた。それらも含めて目に見える形にまとめたのが、今回の「10の法則」というわけだ。
文/横堀夏代 写真/ヤマグチイッキ