コーチング

2016.10.13

部下と歩調を合わせることが、コーチングの基本

コーチング3:上司の話し方や表情が、部下の成長を左右する

言いたいことを伝えるには
「何を言うか」より「どう言うか」が重要

3つのステップを進める際、意識したいのが「メラビアンの法則」です。

~メラビアンの法則~
「話の内容、言い方、表情・態度が食い違ったとき、人は何に一番影響を受けるか」という実験で、話す内容より、言い方や表情・態度のほうが影響を与えることが判明。

つまり、「何を言うか」もさることながら、「どう言うか」がポイント。部下に話をするときは、言い方や表情や態度に気を配ると、言いたいことが伝わりやすくなるのです。



笑顔を"標準装備"することが
部下と信頼関係を築く秘儀

メラビアンの法則を踏まえると、部下と話すときは、笑顔を"標準装備"にすることが大切になります。人は集中したり真剣になると、しかめっ面になりがち。たとえばスマートフォンにスマイルシールを貼って見るたびに笑顔をつくるなど、常に笑顔でいる仕掛けを工夫するのもおすすめです。
といっても、心から笑う必要はありません。他人から見て、笑顔に見える表情をつくればいいのです。そのためには鏡を見て、自分は顔のどこに力を入れれば笑顔に見えるかを知っておくこと。そのうえで、笑顔をつくる練習をするといいでしょう。
不思議なことに、人は笑顔になると楽しくなってきます。脳は楽しくないのに笑っている状態に矛盾を感じ、笑っている理由を探し始めます。その結果、楽しいことが見えてくるのです。笑顔は信頼関係をつくる特効薬。コーチングをスムーズに進めてくれます。

岩本 好之(Iwamoto Yoshiyuki)

大学卒業後、国内金融機関で営業、営業企画、IT、人事など幅広い領域で実務とマネジメントを経験。米国ゼネラル・エレクトリック(GE)社で、数多くのシックスシグマ手法による問題解決プロジェクトの推進、成果実現、および人材育成に携わる。大手金融機関にスカウトされ、教育部門の責任者として全社的な経営品質改善活動の推進、経営戦略から見た教育ニーズの整理、および各種研修の企画立案、実施等に従事する。現在は、企業研修、セミナー講師として活躍。NLPマスタープラクティショナー、基礎心理カウンセラーの資格を有し、コーチング・カウンセリングにも取り組む。

イラスト/海老佐和子