コーチング

2016.09.07

コーチングは部下だけでなく、あなた自身も成長させる

コーチング1:人材育成の基本は「ティーチング×コーチング」

2つの教え方を駆使して
自ら考え、行動する人材を育てよう

日々、めまぐるしく変化するビジネスの現場では、多様な価値観や独創的なアイデアが求められます。そのため、多くの企業が「自立型人材=自分で考え、行動できる人材」を必要としていますが、自立型人材を育てるのは、なかなか難しいもの。部下や後輩をどう教育すべきか、頭を悩ませている人も多いでのはないでしょうか。
 
自立型人材を育てるには、次の2つの教え方を使い分ける必要があります。
 
ティーチング=知識やテクニックを教える方法。指示命令が中心。
コーチング=部下自身に考えさせ、答えを引き出す方法。質問と傾聴が中心。
 
ティーチングは、知識や経験の少ない部下に、上司が知っている方法を教えるもの。答えは教える側がもっており、教わる人は指示通りに動くのが基本です。
一方、コーチングは、ある程度の知識や経験を積んだ部下から、彼らのもっている答えを引き出すもの。教わる人が自分で考え、行動できるようサポートするのが目的です。
 
高度経済成長時代は、「考える人=管理職、実行する人=第一線の社員」という役割分担があり、部下は自ら考えなくても、言われた通りに仕事をこなすだけで充分でした。
しかし現在は、上司も部下も自ら考えて行動しないと、厳しいビジネスの世界を生き抜いていけません。そのため人材育成においても、部下の成長度合いに応じてティーチングとコーチングを使い分け、自立型人材を育てることが重要なのです。ところが、ほとんどの企業ではティーチングのみが行われ、コーチングがうまく機能していないのが実情。これが、自立型人材が育たない大きな理由といえるでしょう。
 
 
 

コーチングのポイントは
部下との日常的な接し方にアリ!

コーチングは一時期ブームとなり、さまざまな企業がこぞって取り入れました。ところが、大半の企業が長続きせずに終わっています。
その原因のひとつは、コーチングが職場ぐるみで行われていないこと。多くの企業はコーチングを特別なものと考え、上司と部下が一対一で向き合い、「さあ、これからコーチングの時間を始めましょう」という状態で行っていました。これは、大きな誤解です。
“コーチングを行う”ということは、普段の部下との関わり方やマネジメントそのものを、“コーチング・モード”に切り替えること。「きみは、どう思う?」といった言葉をかけるなど、普段から部下の考えを引き出すような接し方をし、職場全体がそれを意識することで、「自立型人材」を育てる風土が生まれるのです。
 
コーチングを効果的に行うには、教える側に多彩なスキルと忍耐力が求められます。その結果、コーチである上司自身もビジネスパーソンとして、さらには人間として大きく成長できるのです。教える側も、教えられる側も成長し、組織全体のパフォーマンスが上がって業績アップにつながる。それが、コーチングの最大の目的でありメリットなのです。

岩本 好之(Iwamoto Yoshiyuki)

大学卒業後、国内金融機関で営業、営業企画、IT、人事など幅広い領域で実務とマネジメントを経験。米国ゼネラル・エレクトリック(GE)社で、数多くのシックスシグマ手法による問題解決プロジェクトの推進、成果実現、および人材育成に携わる。大手金融機関にスカウトされ、教育部門の責任者として全社的な経営品質改善活動の推進、経営戦略から見た教育ニーズの整理、および各種研修の企画立案、実施等に従事する。現在は、企業研修、セミナー講師として活躍。NLPマスタープラクティショナー、基礎心理カウンセラーの資格を有し、コーチング・カウンセリングにも取り組む。

イラスト/海老佐和子
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