チェックワード

2016.06.16

「ご苦労様」といえる相手は同僚や部下のみ

本日のチェックワード 11「ご苦労様」

今日は足下の悪い中お越しいただき、ご苦労様でした。

上司の苦労に対してこのフレーズを使っている人は、今すぐ改めましょう。『ご苦労様』は同僚や部下に対してかける言葉なので、立場が上の人に使うと失礼にあたります。相手を気遣う気持ちを伝えたいなら、「お疲れさまでした」と言い換える方が無難。ただし、この表現もねぎらいのニュアンスをもつため、部下から上司にかける言葉として、本来はふさわしくありません。「ありがとうございました」など他の言葉に言い換えた方がよさそう。取引先に対しても同様です。

この使い方ならOK

・今日はお越しいただき、ありがとうございました。
・(同僚に向けて)先週末のイベントではお疲れさまでした。

監修/篠崎 晃一(Shinozaki Koichi)

東京女子大学教授。専門は方言学、社会言語学。『例解新国語辞典』(三省堂)編修代表や、テレビ番組「ワーズハウスへようこそ」(日本テレビ系)の監修など幅広い分野で活躍。『えっ?これっておかしいの!? マンガで気づく間違った日本語』(主婦の友社)など、日本語の誤用に関する著書も多い。