リサーチ

2016.04.14

どうする? 中核人材の育成

社内育成の限界を解決する支援機関の活用

中小企業庁が野村総合研究所に委託して行った「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」(2014年12月)では、中核人材の不足は「研究開発・製造」(57.2%)、国内営業(50.9%)が顕著であった。過半数であった2部門以外でも、「経営」「IT関連」「海外営業」でも3~4割の企業が「中核人材不足」と回答しており、企業にとって大きな課題であることが浮き彫りになっている。
 
同調査では、中核人材の育成方法として「社内で育成」(28.5%)と「社内で育成するとともに社外からも採用する」(55.5%)という回答があり、8割以上の企業が、中核人材を社内で育成するスタンスをとっていることがわかる。
しかし、具体的な育成方法というと、育成にコストをかけにくい中小企業では「従業員間の自主的な取組」(47.6%)や「資格取得支援(資金援助)」(39.1%)といった“従業員の自主性”に頼っている傾向がみてとれる。“働く側”である従業員の立場からすると、自らをスキルアップさせて中核人材となるためには、積極的に自己投資をすることが近道となっているわけだ。
 
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【図表】中核人材の育成方法/資料:中小企業庁委託「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」2014年12月、(株)野村総合研究所 (注)複数回答のため、合計は必ずしも100にはならない。

 
とはいえ、自己投資には限界もあるはずだ。また、企業側でも個社における人材育成の限界から、外部との連携が進み、その割合は半数に近い勢いだ。具体的な連携先としては、「同業種の中小企業」(34.3%)、「中小企業支援機関」(32.5%)が高い割合となっている。中小企業支援機関の例としては「マネジメントメンター制度」が挙げられる。「マネジメントメンター制度」は、地域の金融機関(主に信用金庫)が主体となり、関東経済産業局に登録された豊富な経験・知識を有する大企業OB 等(マネジメントメンター)と企業とのマッチングを行う制度のこと。首都圏を中心とした約1300名のマネジメントメンターにより、専門分野の人材育成を行えるというものだ。その専門領域は経営企画・戦略立案、販売・マーケティング分野と幅広いため、こうした制度の活用も、今後拡大することが予想される。
 
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【図表】人材育成に関する外部との連携/資料:中小企業庁委託「中小企業・小規模事業者の人材確保と育成に関する調査」2014年12月、(株)野村総合研究所 (注)複数回答のため、合計は必ずしも100にはならない。

 

 

「2015年版 中小企業白書」(中小企業庁)をもとに作成
 
 
作成/MANA-Biz編集部
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