リサーチ

2016.04.18

テレワーク導入が20%を超える職種は7割以上

「オンラインアシスタント」が示す未来の働き方

ICT (Information and Communication Technology=情報通信技術)の活用により、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方「テレワーク」が、新たなワークスタイルとして注目されている。就業者にとっては「通勤時間が不要」「在宅介護や子育てがしやすい」などのメリットがあり、企業側にとっては「生産性・業務効率の向上」「社員のワークライフバランスの実現」などの狙いがある。
 
国土交通省の「テレワーク人口実態調査」では、意外な数字が見てとれる。2011年の東日本大震災をきっかけに急増した在宅型テレワーカーは、2012年に930万人に達していたが、実はその後2年連続で減少しており、2014年には550万人となっているのだ。
 
とはいえ、「テレワークを利用したい」という意向を持つ就業者は、既に利用している層も加えると半数以上となっている。また、営業職のように、在宅型ではなく、オフィス外で業務を行う層なども考えると、減少傾向にあるテレワーク利用者が、今後は増加に転じる可能性は十分にあるといえよう。
 
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就業者のテレワーク利用意向(男女別)/(出典)総務省「社会課題解決のための新たなICTサービス・技術への人々の意識に関する調査研究の請負」(平成27年)

 

 

実際に、もっともテレワークが導入されている職種は「営業」が圧倒的に多く過半数を占めている。確かに、もともと外出の多い営業分野でのテレワーク導入の率が高いのはうなずけるところだが、注目すべきは導入率20%以上の職種が、調査対象の11分野中、8職種に及ぶことだろう。
 
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【図表】テレワークを導入した職種、テレワークの導入が可能と考える職種/総務省「地方創生と企業におけるICT利活用に関する調査研究」(平成27年)

 
 
テレワークの特長を活かした「オンラインアシスタント」という新しい職業も生まれている。「オンラインアシスタント」とは、勤怠表や業務管理表のデータ入力のほか、従来秘書が行っていた「出張のチケット手配」「店の予約」などのアシスタント業務を、在宅で行うというものだ。欧米ではVirtual Assistant(バーチャルアシスタント)という呼び名で、既に定番化しているサービスとなっている。特徴としては、在宅ではありながら、複数のアシスタントとチームを組み、顧客からの依頼にチームで対応することで、1人ではまかないきれない多様なスキルを活用できることが挙げられる。
 
「オンラインアシスタント」の例からもわかる通り、テレワークは決して“個”だけを重視した働き方ではない。「会社の一員としての役割を、会社とは別の場所で行うことで、就業者にとっても企業にとってもメリットを生み出す」とスタンスを忘れてはならない。
異なる場所にいるからこそ、ICTを活用して、コミュニケーションを円滑にするスキルが、テレワークには求められている。
 

※「平成27年版 情報通信白書」(総務省)をもとに作成

 

 

作成/MANA-Biz編集部
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