仕事の効率化

2018.05.16

共有フォーマットとマニュアルの活用で業務が効率的に

仕事の効率化7:「しくみ化」で仕事のスピードを上げる

「しくみ化」することで
仕事のスピードを上げ、忙しさから解放される

連載第1回でご紹介した「忙しさの7つのタイプ」のうち、自分はタイプ6「仕事が速いとき・遅いときのムラがある」に近いと感じた人は少なくないはずです。ムラを解消するために、自分に足りないスキルを身につけようと努力したり、常に意識高く仕事に取り組む工夫をしている方もいるでしょう。
 
しかし、「仕事のスピードを上げ、忙しさから解放される」という目的から考えるなら、スキルやモチベーションを上げようとする努力は、必ずしも有効とはいえません。「時間をかけてスキルアップを目指すより、他人のノウハウを借りた方が効率的」というケースが多々あるうえ、一度上がったモチベーションは必ず下がるものだからです。
 
そこで今回は、モチベーションやスキルに頼らずに、一定のスピードとレベルを保ちながら仕事を進める方法を紹介します。その方法をひと言で表すと、仕事を「しくみ化」することです。しくみ化によって、「自分がやっていた仕事を人に任せやすくなる」というメリットも見逃せません。
 
 

しくみ化できる業務は
3種類ある

しくみ化することで効率アップがはかれる業務は、大きく分けて以下の3種類です。しくみ化の方法と共にご紹介しましょう。
 
①繰り返し業務
議事録の作成や業務連絡は、内容自体は毎回違っても、書式や作成手順などは同じです。毎回試行錯誤しながら取り組むのではなく、あらかじめフォーマットをつくったり、ひな形となるファイルを保存しておくことで、時間短縮できます。パソコン作業なら、ショートカットキーをたくさん覚えたり、よく使う単語や文例を登録しておいたりすると、長い目で見れば大きな時間の節約になります。
 
②忘れそうな業務
出張の準備やイベントの段取りなどは、記憶に頼って進めようとするとヌケモレが発生しがち。チェックシートやマニュアルをつくっておき、一つずつチェックしながら進めることで仕事の精度を上げることができます。
また請求書の発行などは、「気がつけば期限を過ぎていた」といったミスが起こりがちです。しかし、グーグルカレンダーのリマインダー機能などを使えば、業務の期限前に通知が届くので、「うっかり忘れ」を防止できます。
 
③自動化できる業務
ミーティングに向けて参加者の予定を調整したり、Webで情報収集したりする作業は、手作業でやろうとすると面倒です、しかし、例えば予定調整ならスマートフォンの日程調整アプリ、情報収集ならグーグルアラート機能(関心のあるキーワードを登録しておくと、検索エンジン上の最新情報を収集し、自動的にメール配信してくれる機能)などITツールを使えば、大幅に手間をカットできます。面倒だと感じている業務をピックアップし、自動化するためのツールがないかどうか普段から探してみましょう。
 
 
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フォーマットの共有とマニュアル化で
組織全体で効率アップ

①や②については、一緒に仕事をしているメンバーとの間でフォーマットとマニュアルを共有することをお勧めします。同じものを使って業務に取り組むことで、誰が行っても一定品質のアウトプットが期待でき、組織全体における仕事の生産性向上と効率化をはかることができるからです。
 
ただし、マニュアル作成の時間のかけすぎには注意してください。マニュアルに求められるのは“簡潔さ”と“わかりやすさ”ですから、ぶ厚い資料である必要はまったくありません。例えば、仕事の手順をメモパッドに箇条書きしてコピーし、パートナーを組んでいるメンバーに渡すだけでも、作業プロセスを共有する際には大いに役立ちます。
なお、マニュアルなどを共有する際は、社内ネットワークの「共有フォルダ」に入れておくなど、必ず全員の目にふれ、アクセスできる方法で共有するよう心がけましょう。また、メンバー全員に向けて見ておくよう周知するなど、「共有」と「見える化」を徹底させることが大切です。
 

鈴木 進介 (Suzuki Shinsuke)

経営コンサルタント。独自の思考整理術を構築し、「思考の整理家」として、現在では一部上場企業からベンチャー企業までコンサルティング実績は100社以上。講演会や人材教育の分野でも活躍する。『1分で仕事を片づける技術』『1分で頭の中を片づける技術』(共にあさ出版)など著書多数。

イラスト/海老佐和子
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