プレゼンテーション

2017.06.14

相手の納得感が高まる「引用力」を身につけよう!

プレゼンテーション7:プロフェッショナルの言葉を引用する

聞き手は「何を言ったか」より
「誰が言ったか」に左右される

 
社内の会議で、若手社員が熱弁をふるっていたとします。
「議論が手段に走るとどうしても目的を見失いがちになります。まず大事なのは目的です!」
 
これを聞いた周りはどう反応するでしょうか?
「お前に言われなくても、そんなことわかっているよ」。そんな声が聞こえてきそうです。
 
ところが、その若手社員がこのように言えばどうでしょうか。
 
「主任研究員の佐藤さんが言っていたのですが、ビジネスの現場ではついつい議論が手段に走ってしまいどうしても目的を見失いがちになる。まず大事なのは目的だと述べていました。私もそう思うのですが、いかがでしょうか」
 
これだと、周りも「たしかにそうだな」と受け止めてくれるのではないでしょうか。
 
人は「何を言ったか」より「誰が言ったか」に左右されるものです。何か主張したいことがあったとしても、自分の言葉だと弱いなと思う場合は、誰かの意見を借りてきて引用すると効果的です。
 
 

引用のネタ元をストックしておこう

適切なタイミングでプロフェッショナルの言葉を引用することは、プレゼンに説得力を持たせるためには非常に有効な方法です。
 
引用を使うタイミングは、
 
・自分の経験や知識が浅いと感じることを言うとき
・プレゼンの終わりのシメで説得力を持たせたいとき
 
が効果的。
 
では、引用をうまく使うにはどうすればいいでしょうか。
 
それは、普段から自分の考えに近いと思う著名人の言葉をメモする習慣をつけておくとよいでしょう。そうやって、すぐに使える引用ストックを用意しておくのです。
松下幸之助やピーター・ドラッカー、スティーブ・ジョブズなどはたくさんの名言を残しているので、ネットで検索してみると良いでしょう。ちなみに「松下幸之助 名言 感謝」でネット検索すると、例えばこんな言葉が見つかります。
 
「“ありがとう”と言う方は何気なくても、言われる方はうれしい、“ありがとう”これをもっと素直に言い合おう」
 
これを使ってプレゼンすると、「今、社内では部門間の関係がギスギスしています。簡単なことですが感謝の気持ちを伝え合うと良いと思うんです。松下幸之助もこう言っています。『 “ありがとう” と言う方は何気なくても、言われる方はうれしい、“ありがとう” これをもっと素直に言い合おう』つまり言う方はそれほど労力が掛かりませんが、その効果は大きいはずです」という感じになります。
 
また、名セリフを手っ取り早く調べたいときに重宝するのは、やはり書籍です。書店に行くと、ずばり「名言集」と銘打って、古今東西の名セリフを集めた本が数多く売られています。
また、さまざまな著名人の“座右の銘”を集めた本もあります。そうした本を1冊買っておくと、「ここでプロの言葉を借りたい」というときにすぐに調べられて便利です。
 

下地 寛也(Shimoji Kanya)

コクヨ㈱入社後、行動と環境(創造性、コミュニケーション、場のあり方等)に関する研究・分析を担当。2003年より、クライアントの企業変革のコンサルティングや研修コンテンツ企画を担当する。著書『コクヨの3ステップ会議術』(中経出版)、『コクヨの1分間プレゼンテーション』(中経出版)、『コクヨの5ステップ ロジカルシンキング』(中経出版)、『コクヨの「3秒で選び、2秒で決める」思考術』(中経出版)、『コクヨのコミュニケーション仕事術』(総合法令出版)

イラスト/海老佐和子
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