タイムマネジメント

2017.03.06

部下を育てチームで成果を上げるリーダーとは?

タイムマネジメント8:組織を伸ばすタイムマネジメント術

③集中タイムの設定

特定の曜日・時間帯を短時間で構わないのでチーム全体で「集中タイム」としてみましょう。その時間はなるべく話かけない、会議を入れないなど個人作業に集中するようにしてみることで時間の使い方にメリハリがつき、組織全体で取り組むことで一人ひとりの集中度がより高まります。


④部下への仕事の依頼

部下に仕事を依頼するときには、そのタスクの目的や仕事の意味・本人がやる意義をしっかりと伝えましょう。その業務が顧客・組織の何にどうつながっていくのか、大きな視点を持たせることが大切です。そして「なるべく早く」ではなく、締め切りを明確に伝えましょう。ポイントは最終の締め切りだけでなく、「途中締め切り」を設定すること。例えば、6割くらい大枠が固まったら一度相談の機会を設けるようにしておくと、大きな修正をしなくなります。また、社内向けの資料なのか顧客向けの資料なのかによって、アウトプットの質をすり合わせておくことで部下も必要な時間を計れるようになります。最初のすり合わせが何よりも重要です。


⑤部下の評価

個人の業務効率化や生産性アップだけでなく、チーム内の関係性の質を上げることが最終的にはチームの生産性を上げることにつながります。結果や成果など目に見えるものだけでなく、プロセス(目的・目標の共有、ありたい姿の共有、コミュニケーション、風土)の観点で姿勢を評価することは、部下のモチベーション向上にもつながります。ここを怠り、結果だけを見てしまうと、協力をしない、自分の仕事しかしないなど組織へのコミットが低いメンバーを生み出すことになります。チームに信頼関係のずれが生じないよう、関係性が保てるコミュニケーション、評価の仕方が大切です。
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最後に、タイムマネジメントの"タイム"が指すのは、過去でもなく未来でもなく"今"です。今を生き、この瞬間の価値を上げることが大切なのです。そして、その"今"の積み重ねこそが、5年後、10年後のあなたやあなたが属する組織をつくりあげるのを忘れずに。



小倉 環(Ogura Tamaki)

大手流通会社にて広報を経験後、人事・採用メディアのコンサルティングおよび転職支援に従事したのちに株式会社ハーモニーワークスを設立。専門はワークライフバランスと若年者および女性のキャリア支援。ワークライフバランスの知識を活かし、「ワークライフシナジー」につながる個人・組織の生産性アップと働き方を見直す時間の使い方を企業向け研修で提唱し、好評を得ている。

イラスト/吉泉ゆう子