リーダーのためのマナー

2017.01.25

リーダーの落ち着かないしぐさや表情は部下を不安にさせる

リーダーのためのビジネスマナー7:目線としぐさのクセを見直す

左右対称の笑顔を心がけ
部下に緊張を悟らせない

部下はいつも、無意識に「この人はいざというときに頼れる人かな」という視点でリーダーを観察しています。判断材料の一つとなるのが表情です。リーダーのあなたは職場にいるとき、どんな表情で部下に接していますか?
部下に威厳を見せたいからと、眉間にしわを寄せて苦み走った表情をつくるリーダーがいます。部下はこのような上司を見ると、器の小ささを感じます。なぜなら、人は緊張したり、動揺したりしているときほど、左右の目と眉が中央に寄り、眉間にしわができやすくなるからです。
心が安定している人は、眉間が左右対称です。そして予想外のことが起こっても、眉間にしわを寄せることなく、笑顔を保っています。
 
 

目線を安定させ
手を一箇所に落ち着ける

表情だけでなく、何気ないしぐさも部下に見られています。気が小さい人は、すぐキョロキョロしたり、ボールペンをカチカチ押したりして、落ち着きがありません。何かトラブルが発生したとき、口では「大丈夫」と言っていても、手遊びをしたり、目が泳いだりしていては、部下に不安を与えてしまいます。
自分が普段どんな表情でいるか、どんなしぐさをしているか、今まで以上に意識してみましょう。穏やかな笑顔をつくり、手を一箇所に落ち着けるだけでも、あなたを見る部下の目は変わるでしょう。
 

中谷 彰宏(Nakatani Akihiro)

早稲田大学第一文学部演劇科卒業。博報堂でCMプランナーとして活躍ののち、91年に独立し、株式会社中谷彰宏事務所を設立。ビジネス・恋愛・教育・自己啓発など多彩なテーマで執筆活動を行い、多くのベストセラー・ロングセラーを出版。また、「中谷塾」を主宰し、一流のリーダーをめざすビジネスマンに向けて全国でワークショップや講演会を行っている。『なぜあのリーダーに人はついていくのか』(ダイヤモンド社)、『部下をイキイキさせるリーダーの技術』(リベラル社)など著書は1000冊を超える。 【中谷彰宏公式サイト

イラスト/吉泉ゆう子 写真/為広麻里