組織の力

2016.06.20

チャレンジ精神を忘れない、サイバー流の人材育成とは?〈前編〉

チーム・サイバーエージェントの作り方

新規事業や新規プロジェクトが社内から次々と生まれ、年齢に関係なく、責任ある役職につき、新しいことにチャレンジできる会社「サイバーエージェント」。1998年、広告代理店からスタートした会社は、インターネットという成長産業を軸足に、メディアやゲーム、インターネットテレビ局「AbemaTV」など次々と新しい事業に挑戦をしている。そのチャレンジ精神溢れる人材をどうやって育てているのか? サイバーエージェントの人材育成、企業文化の育み方について、社長室長の胆畑匡志さんに伺った。

人材育成の肝は
採用にあり

「21世紀を代表する会社を目指すなら、新しい事業を創ることと、人材育成はセットでやり続ける必要があります。若い世代がチャレンジできたり、失敗しても再チャレンジできるカルチャーは、創業当時から藤田晋社長が築いてきたもの。新規事業への取り組みにも、人材育成にも全力をつくしてきたし、それが今もしっかり根づいています」と話してくれた胆畑さん。
 
創業4年目の2001年から、ずっと藤田社長の側で仕事を続け、一時期は子会社の社長に就いた経験を持つ彼に「企業文化がブレない、チャレンジする社風」が続いている理由を聞いてみると、「人材育成以前の採用」の話が飛び出した。
 
「ミッションステートメントにも『採用には全力をつくす』とあるように、数年前まで社長自らが採用にも携わり、全力をつくす姿勢を見せてきました。『採用には全力をつくす』が経営メッセージなんです。なので、毎年、新卒採用の面接やフォローを行う採用チームメンバーが選ばれるのですが、このチームに選ばれることがステイタスになっています。採用チームに選ばれるということは、会社から求められる人材である証ですし、会社の顔なんですね。だから、採用チームに選んでほしいという声が社員から絶えないんです」
 

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採用といえば、通常であれば人事部の仕事で他部署にはあまり関係がないもの。それが、サイバーエージェントでは全社の仕事。社員一丸となって取り組む重要な仕事として位置づけられている。
 

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「採用チームは全社の各部署から270名を選出します。年齢や部署が偏らないことは大前提ですが、何より重視しているのが “ こういう人材が欲しい!” と思っている人を選ぶこと。もちろん、人事とは関係のない部署の人が採用に関わるとなると、業務時間を割かなくてはいけないデメリットはあります。でも、メリットのほうが大きいんです。ひとつは、学生にいろいろ聞かれて、答えていくうちに自分の中でも整理がついて、経営方針への理解が深まったり、“ 自分たちはこういう会社を目指すんだ!” と再確認できたりする。採用の場は最高の社員育成の場にもなっているんです。
 
さらに、自分が採用した人材は面倒を見たくなるんですよね。入社後の後輩への関わり方も変わってきます。もちろん、学生も現場のリアルが伝わることで納得感があるでしょう」
 
たしかに、学生側から見ても、綺麗事だけではないリアルを聞けるのは嬉しい。こういう人と働くんだ、とイメージもできる。現場の熱い想いを聞くことで、自然と “ サイバーエージェントで働きたい!” という意欲の強い学生だけが残っていくことにもなるだろう。
 
 
文/坂本真理 撮影/ヤマグチイッキ
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